写真をとろう
フィルムによって写真の写り方は変わるのか

結論は正しい。

しかし、プロの世界での話だ。現在フィルムは様々に進化していて、目的にあわせた使い方をするのが普通である。
一般の場合はどうだろうか。少しややこしいかも知れないが、聞いて欲しい。

35mmのネガフィルムの場合、フィルムメーカーによって、色とか写り方が変わるということはほとんどあり得ない。ほとんどというのは、好みという主観がはいるからだ。

よく聞く話は、フジが青っぽく、コニカが赤い。コダックは黄色が強いなど、本当のように語られているし、それを信じている人も多いだろう。しかしその根拠は何処にもない。フィルムの箱の色のイメージを当てはめているのだ。(コニカは昔、サクラカラーといっていて、フィルムの箱は赤かった。)

こう書いても反論する人がいる。勿論、各メーカーごとフィルムの特性は違う。だから写り方も違う。だから発色する色も実は違う。実は正しいのだ。
「それじゃ、どっちなんだ」と詰め寄られそうだが、普通の人が使う場合、ネガフィルムだ。ネガというのはプリントしてはじめて写真になる。それを焼き付けという。この時に色を調整する事が出来るのだ。例えば、赤っぽいネガがあったとしよう。しかしプリントの時、その赤っぽさを補正する事は簡単だ。だからこそ「ネガフィルム」の厳密な違いなど、そのプリント作業で消し飛んでしまうのだ。だから、みなさんが目にする写真はそのプリント作業の色補正の結果をみている事になる。

また料理で例えよう。
魚の煮付けの場合、魚自体はとれた場所によってその風味は異なるだろう。しかし、実際に僕たちが食べる場合、その煮つけの味つけで、魚の味を判断している。そうするとその味つけの方が重要なポイントになる。砂糖の分量、醤油の分量、叉はその商品の種類。これらが魚を美味しくするか、まずくするかの決め手になるのだ。
ここでいう魚はフィルムだ。味つけがDP店。どちらが重要かというとDP店が写真の良しあしを決めてしまうのだ。
だからこそフィルムにこだわるより、DP店にこだわったほうが正しい。プリントの仕方で、写真の善し悪しは決まるのだ。嘘だと思うなら、何種類かの店に出してみるといい。その違いは歴然としている。


TOPへ戻る