写真をとろう
プロ用とアマチュア用のカメラとどこが違うのか

35mmフィルムを使う限り、プロとアマチュアの区別はほとんどない。
しかしプロの場合、露出などをマニュアル(手動)で設定する場合があるので、完全フルオートでは、逆に使いにくい。現在はオートカメラが主流なのでマニュアル機能が付いているカメラが、プロ使用といってもいいだろう。余分な機能が付いている分だけ値段が高い。又、一般にプロ用というのは、各メーカーの最高機種を指す場合が多い。しかし、ボディがどんなに高くても写真の写り方には直接関係ない。問題はレンズのほうだ。

写真出来栄はレンズに秘密がある。

カメラ用語にはF値というのがある。(F)とは(英語のfocalの頭文字)レンズの明るさ、レンズの絞りの大きさを示す記号で数値の小さいほど明るい。もう一つは、(f)(英語のfocusの頭文字)レンズの焦点距離を示す記号で「f=50mm」のように示される。ここでいうのは、レンズの明るさのことをいう。プロの場合出来るだけ明るいレンズを使うのだ。これが写りに大きな影響を及ぼす。

明るいレンズを使うと様々な利点がある。まず暗い場所でも有利な撮影が出来る。人間を撮る場合でも、背景を綺麗にぼかせるなど、プロの技術に大きく貢献している。しかし値段も高い。
望遠レンズを例にとってみよう。キャノンカメラの80-200mmF4.5-5.6のズームレンズは定価36800円だ。しかし同じ位のズームでも明るさがF2.8になると198000円もする。なんと5倍以上なのだ。(値段は1999年度に調べたもの。)
 

プロの技術は機材に依存している。つまり高いレンズを使うからよく撮れる場合が多いのだ。ということは、同じカメラ、同じレンズならば、実はプロもアマも変わらない可能性もある。ケースバイケースだが、プロとアマの違いは機材と経験だけかもしれない。

しかし、高い機材はその良さを引き出すためのテクニックも必要だ。

それじゃプロのテクニックとは何だろう。それは、いい写真を撮る為に、努力を惜しまない事だ。どんなに上等な望遠レンズを持っていても、どっかり座り込んでいてはダメなのだ。良いアングルを思い付いたら、すぐ移動してファインダーを覗いてみる。そういう熱心さが、確実にいい写真とつながってくる。

高いカメラ器材を揃えて、それで満足してしまっているのがアマチュア。その高いカメラ器材の代金分の元をとろうと思うのがプロ。そう言い切れるだろう。

プロと同じか、それ以上の機材を持っているアマチュアの人も、結構目にする。持つだけで満足してしまっているのだろう。しかし、それはそれでいい。いい機材は人を引きつける魅力がたっぷり含まれている。いいものを集めることもカメラの魅力の一つなのだから。


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