写真をとろう
写真がうまくなるにはどうしたらいいのか

どうしたらいい写真を撮ることが出来るのだろうか。
その答えは僕にもわからない。
しかし、何らかのヒントは27年間で得ることが出来たと思う。
それをみなさんに聞いていただきたい。

僕がプロだからといって、得意がって、ぐだぐだと専門的な知識をひけらかしても、それは、皆さんにとって自己満足にしか映らないだろう。また、カメラの構造や新製品の事は、製造元に聞けば詳しく教えてくれるだろう。

ここでは、器材や種類を超えた所で、有益だと思えるヒントだけを選んでみた。
これで少しでも、写真に対する思いが深まれば幸いと思う。
それでは、健闘を祈る。


最初に・・・いい写真は誰でも撮れる。

いい写真とは何だろうか。僕が思うに、それは2つあると思う。
1つは、いい被写体を撮った写真。もう一つはすばらしい写真技術で撮影した写真だ。皆さん方はこの「写真技術」というのにあこがれている人が多いだろう。しかし本当の「いい写真」というのは、「すばらしいもの」が写っている写真だと思う。

プロと呼ばれている人たちは、写真を撮影して生活している。生活がかかっているのだ。だからこそ高い機材も購入できる。写真技術というのは機材に密接に関係してくる。これらを趣味のレベルでそろえるなどは、大金持ちはともかく一般の人には無縁の世界だと思う。レンズやカメラならそれほどでもないが、スタジオ設備などはかなり無理がある。しかし、このスタジオ設備がないと撮影できないものも数多い。プロ用の機材をあこがれだけで二、三点ほど揃えても実はあまり意味がないのだ。
 料理にたとえてみよう。
料理は誰でも作れる。うまい人もいれば下手な人もいる。
だが、すばらしい素材を使った料理は例外なく美味しいだろう。
下手にいじくり回さない限り、それだけですばらしいのだ。
たとえば刺身だ。刺身というのは、立派な高級料理である。しかし、味付けもしなければ、火も使わない。綺麗に切って並べるだけだ。
私が勧める「いい写真」とは、まさにこんな状態をいう。

つまり、素材が命なのである。

料理と同じように、素材の持ち味を最大限に生かす工夫こそ、写真の極意なのだ。


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